「ヴァイオリンに生きる」石井高 冨山房インターナショナル
クレモナに生きたバイオリン職人 石井高の自伝です。読んでいると、文字で描かれたクレモナの情景や、人々の柔らかな繋がりが目の前に浮かんでくるようです。
p82より抜粋 ジョバンニ・B・グァダーニなんか、上手かったり下手だったりだから非常に親しみを感じる。ワインを飲みながら作ったかどうか分かるのである。だからこそ、そのヴァイオリンは誰が作ったものかの判断ができるのだ。100年後、誰かがぼくのヴァイオリンを見て「あッ、これは石井高の作品だ」と言ってもらえれば、ヴァイオリン作りとしてこれ以上の喜びはない